製品・技術紹介
Technology製品技術について
テクノロジーとテクノロジーを鮮やかに結びつける
東新工業株式会社では、スマートフォン、タブレット端末、PC、自動車などに使用される電子部品用接点材料(コネクターやスイッチなど)にめっき加工を実施しています。特に、銅合金やステンレス素材をめっきしており、プレス加工前後のフープ材に部分めっきをするフープめっきに特化した生産を行っています。
代表的なめっき処理工程は、下地めっきとして全面ニッケルめっきを行い、接点部分に金めっき、はんだ接合部分に金めっき又は錫系めっきを付け分けるフープ材の部分めっきです。めっき工法は独自技術で開発を行い、生産設備についても独自設計・製作を実施しています。部分めっきに使用する治具も内製としているため、対象製品に合わせためっき治具を短納期・低コストで製作し、試作品を短納期で仕上げることができます。
工場別に設備コンセプトを変え、多品種少量生産に適した設備、量産加工に適した設備など多様なフープめっき装置を備えています。お客様のニーズに応えるめっき加工を行うため、設備はフレキシビリティを持たせており、めっき仕様に合わせて社内で改造を実施することも可能です。このようにオリジナルの設備により、低コスト、高生産性、高品質を実現しています。
Specificationsめっき仕様
世界水準の高い技術力と品質でお応えします
弊社フープめっき設備により加工できる材料は、銅合金とステンレス材料になります。
下地めっき処理は、ニッケルめっきを標準としています。
表層めっき処理は、硬質金めっき(AuCo)、パラジウム-ニッケルめっき、錫めっき(リフロー)があります。金めっきは、所定の場所に部分的にめっきすることが可能です。パラジウム-ニッケルめっきは、ストライプ状に部分めっきすることが出来ます。錫めっきについては、基本的には液面制御による部分めっき方式で加工します。
弊社フープラインはフレキシビリティがありますので、その他の各種めっきについてはご相談いただければ、対応できる可能性もあります。
めっき仕様一覧
- ※表層めっきは2種類以上選択して組合せることが可能です。
- ※同一種類の表層めっきを数箇所にめっきすることが可能です。
- ※表記以外のめっき仕様にも対応できる場合がありますので、お問い合せフォームよりお問合せください。
Nickel Barrierニッケルバリア
独自技術の確立により電子機器の小型化に対応
昨今、電子機器の小型化に伴いコネクター端子も微細化が進んでいます。コネクター端子は、他の部品(コネクター、ケーブルなど)と接続するため、コンタクト(接点)部と基板に実装するはんだ接合(実装)部を有しています。端子の微細化に伴い、接点部と実装部のエリアは1mm以下になっています。
このようなコネクター端子の全体に金めっきしてしまうと、部品実装時にはんだが接点部に這い上がってしまいます。その結果、接点不良やはんだ不足による実装強度低下といった問題につながります。この問題を解決するために接点部と実装部の間にはんだ濡れ性の悪い領域を形成することが求められています。一般に、ニッケルめっきは金めっきや錫めっきに比べてはんだ濡れ性が悪いので、ニッケルを露出させることで実装時のはんだ這い上がりを防止します。このような機能をニッケルバリアと呼んでいます。
ニッケルバリア形成方法は、金めっきの析出エリアを限定してバリア形成するめっきバリア工法とはんだ不濡れ領域をレーザー処理で形成するレーザーバリア工法があります。
レーザーバリア工法はニッケルめっきの表面酸化が進行するため、はんだ弾き性が非常に高くなります。バリア位置精度は±0.1mmです。微細な端子の特定部分を狙って加工できますが、フープ材の長手方向と平行に直線的な加工となります。
Spot Platingスポット金めっき
資源のムダを省き環境問題へも対応
従来からの部分金めっき加工は、フープ材の長手方向と平行にストライプ状のめっきを行っていました。更なる金使用量のムダを省くため、ニッケルバリア機能を持たせるため、微細なスポット金めっき加工を行うことが可能です。スポット金めっきの最小エリアは0.2mm×0.2mmです。自社開発したマスク治具を使用して、金めっきが必要な場所にめっきすることが可能です。
また、スポット金めっきするためのマスク治具は内製としていますので、試作加工時などについても短納期で治具製作を行い、めっき加工対応することが可能です。
Quality Control品質管理
更なるお客様満足の向上を目指して
東新工業株式会社は2002年にISO9001を取得し、より高い次元でお客様にご満足いただけるよう一層の品質向上活動に取り組んでいます。
品質方針
「品質が良くなれば経営が良くなる」という信念のもと、「全員が品質の責任者である」という自覚を持って、お客様に満足いただける高品質な製品・サービスを提供します。
品質改善活動
めっきは、「特殊工程=完成品の良し悪しが後工程の検査や試験では判断できない工程」です。検査で不良を食い止めるのではなく、製品を作る工程を管理することで、良品をお客様の下へお届けしています。
「3現主義=現場・現物・現実」に基づいた現状の把握と改善の実施、各工程での変化点の管理・見える化で、「ものづくり」における品質改善を行っています。さらに歯止めとしてオンラインでの監視装置や、検査員制度による検査工程の実施で、不具合の流出防止を図っています。
- 品質管理資料